柔らかい食べ物は脳の老化を早める

●柔らかい食べ物は脳の老化を早める

こんにちは、若林です。

日本でも食生活の欧米化が進んできて、あまり噛まないでもたべられるものが増えてきました。

そして、噛みごたえのある食べ物が少なくなってきて、食事は圧倒的にやわらかいものが増えてきました。

あまり噛まなくてもいい柔らかい食べ物ばかり食べていると、脳の老化が促進されるということがラットを使った実験でわかってきました。

離乳直後からラットにやわらかいエサを与え続け、その脳を調べたところ、次のようなことがわかりました。

・海馬と大脳頭頂皮質のシナプスの形成の減少

・空間認知能力の低下

・海馬の玄関口である歯状回という部分にある顆粒細胞(神経細胞)が新しく生まれる能力が低下

老化期のマウスや噛めない状態のラットでも同じ現象が起きることが判明しました。

つまり、やわらかい食事を続けていると、年齢とは関係なく、海馬の神経細胞が新しく生まれるのが抑制され、空間認知能力も低下し、脳の老化が促進されるのです。

そして、硬い食べ物を食べても脳の活性化につながらないことも次のような実験でわかりました。

通常市販されているよりはるかに硬いガムベースを被験者に噛んでもらい脳の活性化を調べると、脳の各部分の活性度は普通の硬さのガムより劣ることがわかりました。

小脳については硬いものをかんだときの方がより活性化が見られましたが、それ以外の感覚野・運動野・島・視床といった部分の活性度は低下しました。
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注)島皮質は痛みの体験や喜怒哀楽や不快感、恐怖などの基礎的な感情の体験に重要な役割を持つ部位なので、性格改善の時ヒーリングが必要な部位です。

歯ごたえのある、適度な硬さのものをしっかり噛むことが、脳を活性化させる上での重要なポイントになります。

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よく噛まないで食事をする習慣になっていると、脳内の神経伝達物質である、ドーパミンやセロトニンの分泌も悪くなってしまいます。

ドーパミンは目標をもち、意欲的に努力しているときに脳内にさかんに分泌される神経伝達物質で、心が快になっているときにも、脳内にはドーパミンがあふれています。

一方、セロトニンはドーパミン神経やノルアドレナリン神経が過剰に働きそうになったとき、それらを心をコントロールして、心を穏やかにする神経伝達物質です。

心も身体もいい状態に保つ働きをしているのがセロトニンという神経物質だと言えます。

やる気や意欲があふれているということは、脳が活性化しているということで、それらをかき立てるドーパミン、そして、調整力をもつセロトニンの分泌を高めることで脳は健全に働くことができます。

 

分泌を高めるにはリズミカルな運動が必要ですが、噛むことも立派なリズミカルな運動です。

やわらかなものを飲み込むような食事ではなく、歯ごたえのあるものをしっかり噛む食事(一口30回~60回ぐらい)を心がけるだけで脳は活性化します。

認知症は予防と早期発見、早期治療するのが原則です。

生活習慣、食事、運動、デュアルタスクトレーニング等すぐに始められる事はすぐに始めた方がいいです。

ヒーリングも認知機能を改善させる有効な手段です。

認知症の症状改善体験談